いやいやいや。自転車を取り巻く環境は、この10年で大きく変わったように感じる。
池おじは自転車が大好きだ。いや、大好き、だった。かつての青少年時代には鍋釜テントかついで自転車で北海道一周や、日本縦断などした。自分の力だけで、はるかかなたまで連れていってくれる…そんな自転車が大好きだった。
だが、それがまったく変わってしまった。大好きとは言えなくなってしまったのだ。いま道路をみていると、交通ルールを乱しているのは、ほかでもない自転車ばかりだと感じる。
なぜか? 乗る側が無法地帯すぎる。点滅する歩行者用の横断歩道に駆け込むマウンテンバイク。縦横無尽に右左折するママチャリ。赤信号を無視して道路を突っ切ったり、右左折するクロスバイク。彼らの耳には十中八九、イヤホンが差し込まれている。
なにより危ないのは右側通行。言うまでもなく左側通行の日本国において、右側走行は逆走にあたる。クルマやバイクの運転者は対向右側から車両が来ることを想定していない。危険なこと極まりない。
信号無視、一旦停止無視も危ない。歩行者用の信号を勝手に適用してしまう人もよく見かける。
これらの無法はどこからくるのか。
すべては、かつての自転車が「歩行者扱いもしてもらえた」時代が悪いのではないかと思うのだ。歩道を走り、歩行者用横断歩道(自転車横断帯のない)を我が物顔で突っ切り、雨が降れば傘をさす。
テレビを見れば、自転車にターゲットを絞った警察官による取り締まりも行われているようだが、身の回りレベルでは一度も見かけたことはない。たとえつかまっても、注意だけで済んだり、警告書を渡される程度のようだ。

もう、こうなると自転車に乗ること自体がリスクでしかないと感じてしまう。
さらに、だ。強力なモーターで駆動する違法の電動バイクも自転車の顔をして走り回っている。日本の法律で定められた電動アシストの基準を大きく超えているのに、ミラーやヘッドライト、ウインカーなどの保安部品もなく、ナンバープレートも付けずに爆走しているのだ。電動アシストつき自転車はしっかりトルクをかけて漕がないとモーターは作動してはならない。だから、スピード0km/hから漕がずに発進できるモノは完全に違法。ライダーは漕いでるフリをしてるがな。きっちり取り締まってほしい。
ということで、自転車の右側通行をしている人は、まずそれをやめてほしい。あなたが危ないのだから。
それを幇助する販売サイト、多くは海外資本だろうが、それらを売るほうにも厳罰を課してほしい。
のんびりと歩道すら歩いてられない時代になってしまっているのだ。